2006年08月03日

ハンターズ・バイブル制作秘話(第1話)

FF11の数ある攻略本の中で
一風変わった攻略本の制作に携わった時の話を書こうと思います。

その攻略本の名前は
ファイナルファンタジーXI マニアックス ハンターズ・バイブル Ver.20060221

この攻略本が世の中に発売されるまでには、さまざまな人たちとのかかわりや、たくさんの楽しいエピソード、そして涙なくしては語れない苦労がありました。
その制作秘話を少しずつ文章にしていこうと思います。

パジ

2006年08月06日

ハンターズ・バイブル制作秘話(第2話)

2002年5月の正式サービスからはや4年、「ファイナルファンタジー11」は日本産のナンバーワンMMOとしていまも多くのユーザーから支持を受けています。
わたしもβ版を遊んでいた友人の薦めもあり、PS2の発売から1ヶ月遅れた2002年6月から個人的に遊んでいました。
当時を振り返ると、MMOという新しい遊びを毎日ワクワクしながら楽しんでいたことを思い出します。

タルタルなのにお金がかからなそうだと(種族的に不利といわれる)モンクから始めたり、
モンクは”素手”で戦うものだと勝手に決め込んで「楽な相手」に何度もやられたり、
黒魔道士が強いと聞いてレベル上げをしたらある日突然敵に精霊魔法が効かなくなったり・・・。

そんなごく普通のプレイヤーがFF11の攻略本を手掛けることになるとは、このときには思いもしなかったのです。

パジ

2006年08月08日

ハンターズ・バイブル制作秘話(第3話)

ちょうどFF11にはまっていた頃、仕事面でも大きな変化がありました。
学生のときにアルバイトをさせてもらっていた編集プロダクションへ移ったのです。
そこで、「ダビスタ」「サカつく」「スパロボ」などの攻略本の制作スタッフに加わり、
攻略本作りのイロハを学んでいきました。

そして2002年の会社の忘年会で、
FF11の攻略本の制作の話が持ち上がるのです。

パジ

2006年08月10日

ハンターズ・バイブル制作秘話(第4話)

忘年会は「スパロボ」攻略本の打ち上げも兼ねていましたので、
出版元のエンターブレインの編集者の方たちも招いていました。

お酒も入り、ほろ酔い気分になってきた頃、
「ところで、オンラインゲームのファイナルファンタジーで遊んだことあります?」と編集者。
「ええ、いまスタッフみんなではまってますよ」
「すごく面白いらしいですね。担当がやりすぎで会社こなくなったんですけど(笑)」
「うちのスタッフにもそれに近い人がいますよ(笑)」

そんな会話の流れから、
「でも会社的に攻略本作らないとマズイんですよね・・・」



それから数ヵ月後、ハンターズ・バイブルの前作にあたる、
ヴァナディール研究白書が制作されたのです。

パジ

2006年08月15日

ハンターズ・バイブル制作秘話(第5話)

ヴァナディール研究白書は普段、自分たちが「これはどういう仕組みになってるのだろう?」と疑問に思っていたことを詰め込んだ攻略本でした。

また、わたしたちが初めて手掛けたオンラインゲームの攻略本でもありました。

ひとくちに攻略本といっても、
オフラインゲームとオフラインゲームは天と地ほどの差があります。
本というカタチになってしまえば同じですが、
そこにいたる過程がまったく別物(と制作途中に気付いたのです)。
分かりやすいのはプレイ時間でしょう。
オフラインゲームの場合、
プレイ時間の長いRPGでもせいぜい100時間、
やりこみをしても300時間もあればゲームを一通り遊ぶことができます。

しかし、これがオンラインゲームだとそうはいかないのです。
MMORPGの場合、レベル上げだけをとっても1ヶ月から半年くらい掛かるのが当たり前の世界です。

さらに、オンラインゲームは多人数協力が前提でゲームが作られていますから、
とうぜん、そこに掛かる人員もオフラインゲームに比べると多くなるのです。

そんな違いをヒシヒシと肌で感じながら、
スタッフ全員で何日も会社に泊り込んで作りこんでいたのを思い出します。
寝るスペースがなかったときは1畳ほどの洗面所で体を丸くしながら寝たり・・・。

そんなオンラインゲームの攻略本制作の難しさを体験しつつ、
ヴァナディール研究白書をなんとか世の中に出版することができたのでした。

パジ

2006年08月27日

ハンターズ・バイブル制作秘話(第6話)

それからほどなくして、次の依頼が舞い込みます。

「今度はヴァナ・ディールの世界観を1冊の本にまとめた設定資料集を作りましょう」。

この依頼は再び大好きなFF11に携われるという意味ではハッピーな話でした。
ただ同時に、「攻略本」以外のゲーム本の制作はこれまで体験したことがなかったこと、
また、読み物としての価値が問われる設定資料集というジャンルで、
私たちの持ち味が発揮できないのではないか、という不安がよぎりました。

社内で、この依頼は丁重にお断りしましょう、
という方向で結論が出そうになった矢先、
担当の編集者が倒れられてしまい、
この話ははからずも自然消滅してしまったのでした。

そして、その後は別のゲーム攻略本を制作しつつ、
家に帰ってからヴァナ・ディールで遊ぶという前の生活に戻っていくのです。

パジ